八国山だより DIGITAL MAGAZINE P.27
Webインフラとしての実装設計
【degicon-aplink.com のテクノロジー・スタック】
本誌が実装されるプラットフォームは、
以下の層状構造を持つ:
┌────────────────────────────────┐
│ Frontend Layer (Astro) │
│ 高速HTML生成 + React Islands │
│ Tailwind CSS によるスタイリング│
│ 時代別テーマの動的切り替え │
└────────────────────────────────┘
↓ (JSON API)
┌────────────────────────────────┐
│ Edge Computing Layer (CF) │
│ Workers による URL ルーティング│
│ KV による認証・チケット管理 │
│ GeoIP による地理情報検知 │
└────────────────────────────────┘
↓ (GraphQL / REST)
┌────────────────────────────────┐
│ Database Layer (D1) │
│ Schema: 時代層 × メタデータ │
│ SPARQL インターフェース │
│ 複数リージョンへの複製 │
└────────────────────────────────┘
【ユーザーエクスペリエンスの構造】
ステップ1:現地(八国山)に立つ
→ スマートフォンを開く
→ ブラウザで degicon-aplink.com にアクセス
ステップ2:位置情報の許可
→ GPS座標を取得(精度±5m)
→ Cloudflare KV に問い合わせ
ステップ3:時代層の選択
→ 6つの時代(縄文から令和)から選択
→ その時代の「その場所」の情報をロード
ステップ4:没入的な「情報体験」
→ 地層の断面図が画面に浮かぶ
→ その時代の一次史料が表示される
→ AR機能によって「幽霊的な建造物」が可視化される
→ その時代の「音声ガイド」が再生される
ステップ5:個人的な「掘削ノート」の作成
→ 読者が発見したことを記録
→ それが個人のクラウドスペースに保存される
→ 後で共有することも可能
【チケットシステムの実装】
本誌の「フル体験」(高解像度3Dモデル、
AR表示、詳細な一次史料アクセス)には、
695円のデジタルチケットが必要である。
このチケットは、BASE のショップで販売され、
Cloudflare KVの複数リージョンに
冗長化されて保存される。
チケット購入者には、
個別のAPIキーが発行され、
そのキーを使用することで、
「フル機能へのアクセス」が実現される。
【オープンデータとしての部分公開】
ただし、「完全なペイウォール」は採用しない。
基本的な歴史情報(テキスト、簡易図)は
すべてオープンにして、
誰もが自由にアクセス可能にする。
高度な機能(3Dモデル、AR、詳細データベース)のみ
チケット制とすることで,
「歴史的知識の民主化」と
「持続可能なビジネスモデル」の両立を図っている。
【拡張性の設計】
さらに重要なのは,このシステムが
「八国山限定」ではなく、
「全国の遺跡・史跡への展開」を想定していることだ。
つまり、このテンプレートを使用すれば,
京都の洛中洛外、
広島の原爆遺跡、
北海道の遺跡群なども,
同様の「デジタル掘削システム」で
アーカイブ化できるようになる。
すなわち、degicon-aplink.com は
「八国山の個別的なアーカイブ」ではなく,
「日本全国の『地層的市民性』を構築する
プラットフォーム基盤」
へと拡張されることを企図しているのだ。